奥様はBambaraさん。

バンバーラと読みます。

「にぎやかな未来(筒井康隆)」を読んだ

久しぶりに小説を読みたい。でも長編は読みたくない。
じゃ短編を読んでみようということで、
悩んだ挙句疲れないで読めそうな筒井康隆さんの本にした。
著者は決めたが書籍の種類は決めていなかったので、
この本にした理由は特にない。
強いて言うなら検索してすぐに出てきたからだ。
さて、
予想通りさくっと読めてしまった。
時間を忘れる、と言うほどでもないが、
短編なので適度に休憩を挟んで読めたのがとても良かった。
タイトルにも含まれているが、
全体的に未来世界を舞台にした物語が多い。
巻末に同じSF作家の星新一さんが解説にも載せているように、
時代を感じさせない書き方をあえてしている星新一さんに対して
時間が経つにつれて色褪せてしまうのではないかと言う表現があっても
なぜか読んで見るとそう感じさせない作りとなっているように思う。
この作品は初版が1972年発行。
43年後の2015年が舞台になっている作品もある。
技術的な差異があるにしろ、
もしかしたら本当にこの先こんな世界になってしまうのではないか、
と言った想像までできそうなリアリティがある。
宇宙が舞台の話になると星新一さんの小説ではないかと誤解しそうになる。
筒井康隆さんの小説は以前「日本以外全部沈没」を読んだことがあるが、
そのユーモアさとは異なる風刺とブラックユーモアのような内容が多いと思う。
一度読んでオチがわかってしまうとつまらなくなる人もいるかと思うが、
ちょっとした時間に適当な一話を選んで読めるのでおすすめ。
具体的な短編それぞれの感想は割愛。