奥様はBambaraさん。

バンバーラと読みます。

ことば - プライベートとパブリック -

こんにちは、
自称似非ITエンジニアのLVPです。
今日はIT業務でも出会う機会が多い
プライベートとパブリックについてまとめてみました。

目次

考えるきっかけ

クラウドサービスを提供もしくは利用する際に
そのクラウドサービスがパブリックなのかプライベートなのか、
(提供する側なら特に)意識すると思います。
そこで、言葉の意味の原点に立ち返り、
どのような表現が適切なのか、考えてみました。

辞書の意味

まずはこれ。とりあえずググって意味を調べてみました。

  • プライベート

    • デジタル大辞泉
      個人的な物事であるさま。公のものでないさま。私的。
    • wikipedia
      「私的な」の意を表す英語の形容詞。
      プライベートネットワークが記載されてましたが後述します。
  • パブリック

    • デジタル大辞泉
      公衆。大衆。また、公であるさま。公的。「企業のパブリックな側面」
    • wikipedia
      英語で、公、公共の意。

その他の辞書でも意味を調べてみましたが、
総じて公・私の意です。予想通りですね。
以上のような意味で利用する際には特に困りません。
ただし、IT特にクラウドサービスを考えるとき混乱が生じます。

ネットワークとしての意味

クラウドサービスの前に、ネットワークを考えてみます。

プライベートネットワーク

なによりまずは辞書!

  • デジタル大辞泉
    企業や家庭など、組織内にあるネットワーク。
    プライベートネットワークでは、接続するすべてのコンピューターを特定できる。

  • wikipedia
    …(前略)…外部(インターネット)に対し非公開の、
    たとえばイントラネットなどのようなコンピュータネットワークのことを指す語…(後略)…

小難しい説明がたくさん書いてありますが、
簡単に言うと、プライベートIPで構築されたネットワークなのか、
パブリックIPで構築されたネットワークなのか、
というのが「一般的」な分類となるようです。

クラウドサービスとしての意味

ようやくここで本題です。
プライベートクラウドパブリッククラウド
どのように異なるのか??
「今までと同じようにIPがプライベートかパブリックか、の違いでしょ」
と思いますが、ちょっとだけ事情が異なります。
なぜかと言うと、パブリッククラウド事業者である
AmazonMicrosoftGoogleなどがありますが、
全てパブリックなIPでしか利用できないかと言うとそうではありません。
セキュリティ対策を考えるとパブリックIPで運用することがNGの場合もあります。
従ってプライベートなIPを割り当てて利用もできるようになっています。(全てではないですが)
ではなぜ「パブリッククラウドサービス」と言うのか。
IPでの住み分けではない別の側面から違いがあるようです。

  • 基盤による違い
    Amazonのようなクラウド基盤提供者は、提供できるだけの
    リソース(ネットワーク、サーバ、ストレージなど)を保有しています。
    パブリックの場合は、共通のリソースを利用者に割り当てる方式です。
    利用者がみんな同じ基盤の上のリソースを分け合う形となります。
    それに対してプライベートでは、基盤となるリソースを専有して利用します。
    1つのサーバを1つの企業で利用します。
    分け合うことがないのでプライベートな利用が可能になります。

  • 利用者による違い
    次は利用者による違いです。
    これは最初に調べた公私に似ていると思います。
    例えば公園はパブリックなので公園と言いますが、
    プライベートな公園があるとすればそれはもう個人の庭ですね。
    利用者が異なります。
    クラウドに例えると、
    利用登録さえしてしまえば誰でも利用ができるのがパブリッククラウドであり、
    会社もしくはコンソーシアムなどに参加しないと
    利用ができないクラウドプライベートクラウドです。
    現在広く利用されているクラウドサービスは、登録さえすれば
    誰でも利用できるので、パブリッククラウドと呼ばれています。

まとめ

パブリッククラウドプライベートクラウドの違いについていかがでしたでしょうか。
違いについて大きな問題にはならないと思いますが、
新人なんかに説明をするときに混乱を招きそうですね。

ネットワーク 基盤 利用者
プライベート プライベートIP利用 基盤を専有 組織などで利用者が限られる
パブリック パブリックIP利用 基盤を共有 登録さえすれば誰でも利用可能

ざっくりまとめてみましたが、
文章や説明をする際には、目的語を明確にして、
何に対してパブリック、プライベートと言っているのか
がわかるように書くことが重要だと思います。
例えば、 「一般的なパブリッククラウド事業者の、
基盤専有機能(もしくはプライベートIPアドレス)を利用して
プライベートクラウドとして利用する。」 というような書き方でしょうか。
実際の業務でこんな面倒な説明をするケースは少ないかもしれませんが、
文書やプレゼンの際は聞き手のことを考えて書きたいと思います。